久しぶりでブログを更新することになった。実は『脈診習熟ノート』という大部の本を書いていて、こちらに多くの意を注いでいたからである。
漸く原稿のゲラ刷りへと進み、その校正を3回重ね、遠からずして上梓できる見通しになった。少しほっとした処でこのブログを書いている。
(今年の桜は早かったですね、大潟村の菜の花ロード)
筆者である私は(院長です♪)仙台市にある鍼灸学校の教員養成科で5年半ほど教鞭を執ったことがある。その講義録が随分貯まっていた、この講義録に加筆訂正を加えて本にまとめたものである。それが上・下巻に亘り650頁程の内容になった。
脈診に興味を抱く学生が脈診の方法や、それによる診察をできるように順序立てて解説したものである。
同時に、脈診から得られた診察情報に基づいてどんな経絡や経穴(ツボ)を選定すれば良いのか、又どんな治療技術を駆使すれば良いのかを30年以上に亘る臨床経験に即して詳細に綴ったものである。
又、特筆すべきは脈法や脈理の理論的背景を古今の文献に求めて、それらを随所に提示した内容になっている。
古来より、脈診の修得には少なからざる時間を要すると言われてきたが、なるべく独りでも短時間で自分のものにできるように、ここに最大の意をこめて執筆したつもりである。
又、脈診だけではなく、東洋医学の大切な診察法である、「舌診」や「腹診」にも多くの紙面を費やした。
(脈診)
何故ならば、脈診とこれら二法の間の相互関連性が大切であり、三法の比較検討の中でより脈診の真実性整合性を強調したい願いがあったからである。
(腹診)
本書を読むと、古人が脈を診ることにいかに腐心してきたか、それは鍼灸治療を遺漏なくこなす上で脈診は欠かせないことを、臨床を通じて感じていたからである。
兎も角、初心者でも脈の診方、診察、そして治療へと体系的に進んでいけるように希い、書き上げたつもりである。
私自身本書の完成がとても楽しみである。
(一年に一度の素敵な日本男児です)